梅雨の過ごし方
今回の大雨で被害を被っておられる方々には心よりお見舞い申し上げるとともに、少しでも早く日常を取り戻されることをお祈り申し上げます。
古代中国の五行思想では、この世の森羅万象を五つのグループ(木 火 土 金 水)に分け、各々の概念や関連性を基にして、先に起こることを占ったり、人の体調の異変を見極めたりしていたと伝えられています。
正直に言って、ここで伝えられている全てが実際に当てはまるようには思えませんが、毎日多くの患者さんと接し問診したり治療をしたりしていると、ドンピシャに辻褄が合うことを感じさせられることもあります。
五行思想では、今の梅雨の時季を「長夏」「土用」といって(土)のグループの中での季節を表します。
五行思想の(土)のグループには他に、「湿」「胃」「脾」「思」などのキーワードも含まれています。
食欲不振 倦怠感 むくみ 消化機能低下 やる気が出ない クヨクヨしがち 考えがまとまりにくい …
このような症状は、梅雨時期の湿気に冒されていることが多いのです。
この時季の体調の変動も、五行思想との辻褄がピッタリと合います。
そして、このような体調の変動を訴えられる患者は非常に多くいらっしゃいます。
この時季に私たちが患者さんにアドバイスしていることは、冷たいものや体を冷やすものの飲食を避け胃腸に負担の少ない食生活をすることや、利尿作用を促すこと、汗をしっかりかくようにすること、体内の水分代謝にハトムギが有効なこと、抗菌作用にニンニクが有効なこと等です。
このジメジメの季節を上手く乗り越えるため、この東洋医学の考え方を是利とも参考にしてみてください。